ことばの発達は、分かる”ことがら”を増やそう!
いつもHPをご覧頂きありがとうございます!言語聴覚士の関口です。
今回もことばの発達について触れていきたいと思います。
ことばは氷山に似ている?
ことばは、氷山に例えられることがよくあります。
なんだか不思議ですよね。どの辺りが似ているのでしょうか?
氷山の水面上に出ている部分が、「言えることば」と例えると、下の水の中に沈んでいる部分は「分かること」と言うことです。
小さい氷山では、水面上に出ている「言えることば」の部分はチョコンと小さいですよね。
そうすると当然水の中に沈んでいる「分かること」も小さくなる事でしょう。
そう言われるとなんとなくイメージが湧きますよね!
上に出ている部分すなわち「言えることば」を大きく増やしたいと思ったら、水の中に沈んでいる「分かること」を今より増やしていくような関わりや支援が必要となってきます。
分かる”ことがら”を増やそう!
氷山の下の部分、水の中の「分かること」はさらに2つの部分に分ける事ができます。
「分かることば」と「分かることがら」です。
「分かることば」とは、頭の中で物の名前とイメージが繋がっている状態です。
これが分かれば
「りんごはどれ?」
と聞かれたら、果物の中からりんごを選び取る事ができます。
「分かることがら」とは、物が持つ意味や特徴が分かる状態です。
私たちは目の前にジュースが入ったコップが置いてあったら、何も考えずに飲むことができますよね。
それは”コップ”や”ジュース”とは何か、すなわちことがらが分かっているからなんです。
これが分からないと、コップに入ったジュースは透明な容器に入った得体の知れない液体に見えてしまいます。
恐ろしくて手をつけられないか、捨ててしまいますよね笑
”分かることがら”はどうやって増える?
どのご家庭でも「分かることば」を増やす取り組みは、熱心にされていると思います。
では「分かることがら」はどのように増えていくのでしょうか?
それは毎日の経験・体験です。
ジュースをコップから飲む時に、
「ジュース飲もうね!」
「コップ気をつけてね!」
と声をかけてあげる事で「ジュース」「コップ」「飲む」といった物の名前に加え、「〇〇とはどういう物か」のような理解できることがらが増えていきます。
毎日の生活で子供が何かを経験する時、丁寧にことばを添えてあげる事がことばを増やすのです。
赤ちゃんの時は
「ミルク飲んでお腹いっぱいだね」
「オムツ変えてスッキリだね」
と自然にことばかけをしていても、少しずつ子供が大きくなるとことばかけも減ってきたのではないでしょうか?
「分かることがら」を増やして今よりことばを増やすためにも、今一度子供の経験にことばを添えていってあげてはいかがでしょうか。
是非、参考にして頂けると幸いです!