子供の姿勢が悪い?落ち着きがない?そんな時はこれ!
いつもHPをご覧頂きありがとうございます!言語聴覚士に関口です。
感覚のアンバランスさから来る姿勢の悪さについて解説していきたいと思います。
- 椅子に座っている姿勢が悪い
- 机の上に頭を乗せてダラっとしてしまう
- 椅子をガタガタ落ち着かない
- お尻をソワソワしっかり座れない
子供のこんな様子見たことありませんか?
一見「集中力がないなぁ、、」と見られてしまいがちですが、実はそうでもない事も多いのです。
感覚統合の視点から見ていきましょう!
態度が悪いわけではない
授業中、真っ直ぐに姿勢を保てず机にうつ伏せたりダラっとしていると先生から「やる気のない子だな」と評価されがちです。
また背もたれに肘をかけたり足を投げ出したりしていると、反抗的な態度と受け取られてしまう事もあるでしょう。
その原因を、本人のやる気や家庭でのしつけのせいにされることも少なくありません。
周りから見てもソワソワしたり席から立ってしまっていては、周りの友達は授業に集中できず迷惑がられてしまいます。
しかし感覚のアンバランスさがあると、本人の意欲に関係なく身体が動いてしまうので当然本人も辛いのです。
態度・意欲などと言うことばで片付けるのではなく、なぜそうなってしまうのか?を考える事がとても重要です。
どうしてそうなるの?
落ち着いて椅子に座っていられない原因は、固有感覚と平衡感覚にありそうです。
固有感覚の調整力不足
固有感覚がうまく働いていないと、筋肉や関節の動きを感じ取れず姿勢が崩れてしまう姿がよく見られます。
筋肉の張りを一定に保つことが難しい事を「低緊張」と呼びます。
安定した姿勢を保つことが出来ないため、授業に集中する事も苦手です。
椅子の上で正座や体育座りをするような子も、低緊張なゆえの姿勢を保ちやすくするための行動だと考えられています。
平衡感覚が鈍感
ソワソワ、ユラユラ落ち着きなく身体を揺らしてしまう行動は、平衡感覚のつまづきが考えられます。
平衡感覚が鈍感な子は、自ら動き続けることで調整を取ろうとしていると考えられています。
コマをイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。
クルクルと回っている状態ではバランスを保つことができますが、止まった途端グニャッと倒れてしまうといった様子です。
どうしたらいいの?
根本の原因にもよりますが、いくつか対応策があります。
どれか一つが正解という考え方ではなくて、色々試してみてその子に合った方法やいくつか組み合わせてみるのが良いかと思います。
机の下に足置きを作る
椅子に座って足を置く位置に棒や滑り止めを置くと自然とそれを踏もうとします。
その結果正しい位置に足が置けるため、自然とお尻の位置も定まり姿勢が整うといった方法です。
椅子の代わりのにバランスボールに座る
「ユラユラ動いてバランスを取りたい」といった特性を利用したもので、あえて椅子ではなくバランスボールのような不安定な物に座って貰う方法です。
お尻の接地面が不安定なので常にユラユラと刺激が入るため、その場から動く必要がなくなります。
またバランスを取るために足も固定されるので、結果姿勢が整うといった方法です。
姿勢が良い時はしっかり声かけを
姿勢がうまく保てない子は、今正しい姿勢か?そうではないか?が自身では判断できません。
そのためにしっかりとした姿勢をとれている時は
「お、今いい姿勢だね!その調子!」
と肯定的な声かけをしてあげることがとても大切です。
ただでさえ普段から「姿勢が悪い」と言われている子供は、自己肯定感が低くなっている可能性があります。
正しい姿勢を分かりやすくことばで伝えるだけではなくて、自信を育てていく事にも繋がるのですね!
是非参考にして頂けたら幸いです!