ピョンピョングルグル、落ち着きがない子も感覚が原因!?
いつもHPをご覧頂きありがとうございます!言語聴覚士の関口です。
日々子供達の支援をしていて、”落ち着きがない子”をたくさん目にします。
- ピョンピョン飛び跳ねる
- 部屋の中をグルグル歩き回る
- ビュンビュン激しくブランコで遊ぶ
など見ていてヒヤヒヤする事が多々あります。
今回はそういった子の、原因と対応策を見ていきましょう。
怪我しないか心配、、、
一人でピョンピョン飛び跳ねたり、部屋の中をグルグル歩き回ったりしてしまう子がいます。
放っておくといつまでも辞める気配がありません。
公園でもブランコなどの大型の遊具が大好きです。
見ているこっちが心配になる程激しく遊んでいる事も多いでしょう。
中にはこんな危ない場面にも出くわします。
- 高い所に登ってしまう
- 窓から身を乗り出す
- 椅子をわざと不安定な状態にして座る
「危ないからやめて!」
と思わず注意したくなるような行動ばかりで、目が離せません。
どうしてそうなるの?
感覚刺激の不足を自分で補おうとする、自己刺激の一つかもしれません。
自己刺激行動
グルグル回ったりブランコを大きく漕ぐ行動は、平衡感覚が鈍感な子供に多く見られます。
感覚刺激を求めて、自ら足りない刺激を入れているのです。
このような行動を「自己刺激行動」と言います。
逆に高い場所やブランコなどを過剰に怖がる子は、平衡感覚が敏感すぎるのが原因です。
自己刺激行動は他にもあるの?
子供の普段の気になる行動ももしかしたら自己刺激行動かもしれません。
爪を噛む・鉛筆を噛む・よく歯ぎしりをするといった行動は、触覚に対する自己刺激行動と言われています。
無駄にドアの開け閉めや筆箱の開け閉めをしてしまうのは、触覚と固有感覚に対する自己刺激行動と考えられそうです。
「奇妙だな」
と思える行動が度を越していたら注意してやめさせる前に、感覚のつまづきを疑ってみてもいいかもしれません。
どうしたらいいの?
自己刺激行動は悪い事ではありませんが、軽減させるためにはどのような方法があるのでしょうか?
大人が感覚を満たしてあげる
自己刺激行動において、自分で刺激を入れ続けてもなかなか満たされることはありません。
そこで、大人が遊びを通して感覚を満たしてあげる経験を増やす事が有効です。
感覚は自分で入れるより他人に入れてもらった方が強く入ります。
例えば、、
- ブランコは大人が押して十分に楽しんでもらう
- 回転する椅子に座らせてグルグル回してあげる
- トランポリンは手を繋いで高く飛べるようにアシストしてあげる
- 大人二人でタオルケットの端を持ち、子供を乗せたらブラブラグルグル空中遊泳させてあげる
などの方法は子供も喜んでくれるでしょう。
授業を一工夫してみる
座学が中心の授業ですが、感覚につまづきがある子にとっては長時間の着席はなかなかしんどい物です。
そこで、授業を一工夫してみるというのも一つの手です。
ソワソワと子供の落ち着きがなくなってきたら、
「これについて隣の人と話してみよう!」
「班で話し合って発表してみよう!」
とワークを入れてみたり
「この問題◯だと思う人はこっち、✖︎だと思う人はこっちに席移動しよう!」
といったように全員が参加出来るように動的なものを織り込んでも有効かもしれませんね。
是非参考にして頂けると幸いです。