うちの子は大丈夫?その行動、感覚の問題かも

いつもHPをご覧頂きありがとうございます!言語聴覚士の関口です。

突然ですが、、、

  • 姿勢が悪く落ち着きがない
  • 食べ物の好き嫌いが多く、食事に時間がかかる
  • 整理整頓が苦手
  • 集団行動大きな音が苦手

などなどお子様のお悩みありませんか?

子供が普段生活する中で周囲の刺激をどう感じているのか?

を感覚に着目して見てみると原因や対応策が見えてくるかもしれません!

そんな感覚について触れていきたいと思います。

意思ししている感覚と意識していない感覚

感覚と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?

おそらく五感が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか?すなわち

「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」「味覚」

の5つですよね。

これは人間が意識しやすい感覚です。

しかしここで触れていきたいのは、人がほとんど自覚せずに使っている感覚についてです。

それは「平衡感覚」「固有感覚」「触覚」の3つです。

平衡感覚

身体がバランスを取る時や視線を安定させる時に働く感覚で、主に姿勢のコントロールに関わってきます。

耳の中にある三半規管や耳石器と呼ばれる部分がセンサーとなって、重力や加速度を感知して身体のバランスを調整します。

顔の前に人差し指を出してブンブン振ると指がぶれて見えますよね?

逆に指を固定して同じスピードで顔を左右に振ると、指はあまりぶれずに見えます。

これは平衡感覚が頭の揺れを感知して視線を安定させるように働いているからなんです。

固有感覚

身体の動きを上手くコントロールする時に働く感覚です。

私達は動いている時も止まっている時も無意識に筋肉の収縮や関節の曲げ伸ばしを調整しています。

その時に今どれ位筋肉は張っているかな?どれ位関節は曲がっているかな?という情報を感じ取れるのが固有感覚です。

布団の中で目をつぶっていてもどんな姿勢をとっているか、手を見ないでもグー・チョキ・パーを出せるのは関節の動きをイメージ出来るからなんです。

触覚

これは聴き慣れている方も多いと思いますが、触覚には厳密にいうと「識別系」と「原始系」に分けられます。

識別系というのは、いわゆる一般的な触覚の事です。ポケットの中から手の触覚だけで鍵を取り出すといったように、触った感覚で素材や形を認識出来るという物です。

ここで触れていきたいのが「原始系」です。

瞬時に敵を感じて逃げたり食べられるものを判断してパッと食べたり、という本能的な使われ方に由来しています。

生まれて間もない赤ちゃんはちゃんと周りを見たり身体を自由に動かすことができませんが、おっぱいを触覚でとらえて吸うことができるのは原始系の触覚のおかげなのです。

3つの感覚がバランスよく使える事が重要

ここまでで意識せずに使っている3つの感覚を知って頂けたと思います。

この3つをいかにバランスよく使えるか、がとても重要になってきます。

ジュースをストローで飲む事を例に見てみましょう!

  1. 容器を落とさず潰さず絶妙な力加減で持つ → 固有感覚 触覚
  2. 容器の重さから残りの量を想像する → 触覚 平衡感覚 固有感覚
  3. ストローが今どの位置にあるかを感じる →視覚 平衡感覚
  4. ストローをちょうど口元に持ってくる → 平衡感覚 固有感覚
  5. 唇でストローをとらえる → 触覚

このように普段の何気ない動作の中にも意識せずにしっかりと感覚が働いてくれているんですね!

動作や生活の中で感覚を統合して使うことを「感覚統合」と呼びます。

これらの感覚をバランスよく使う事ができるように子供達を支援していく事が「感覚統合」という考え方です。

見えている子供の反応は氷山の一角

意識ぜずに使っている3つの感覚について解説してきましたが、人間はとても複雑な生き物です。

ややこしくなってしまいますが感覚統合はこの3つに「視覚」「聴覚」を加え5つの感覚が土台なる、と考えられています。

ちょうど積み木のピラミッドのようなもので一番下で支えている5つの土台(感覚)が1つでも欠けたり不安定だとその上にある発達が脆弱になり姿勢や生活態度に影響を及ぼしてしまうのは容易に想像がつくと思います。

子供達の様々なつまづきを土台から見直していくと言うことがとても重要なんですね。

今回は感覚統合の概要について触れましたが、また別のブログでは具体例などを挙げてお話ししていきますので是非見て頂ければ幸いです!

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この記事を書いた人

ryosurfing1015