2語文はどうしたら出てくる?
いつもHPをご覧頂きありがとうございます!言語聴覚士の関口です。
今日はことばに遅れがあるお子様の2語文について触れていきたいと思います。
そもそも2語文ってなに?
2語文とは、その名の通り2つの単語が合わさって短い意味のある文章の事です。
「ママ」「りんご」
これは2語文ではないですよね。
「ママ食べた」「赤いリンゴ」
のようなものを言います。
一般的には2歳代頃に出てくるのが望ましく3歳検診の時に2語文が出てきていないと、ことばの発達が少しゆっくりかな?と言う指標になります。
また、
「ママが食べた」
のように助詞が抜けてていいの?と感じる方もいるかと思います。
助詞の正しい使用はことばが増えて2語文・3語文と文章でお話ができるようになった後に習得するので、まずはしっかりと2語文ができることに意識してみましょう!
2語文ってどんなものがあるの?
では2語文にはどんなものがあるのでしょうか?
大きく分けて2つあると考えられます。
名詞句と動詞句です。
名詞句
物の名前にそれを修飾することばがくっついた表現です。
「リンゴ」+「赤い」=「赤いリンゴ」
「ぞう」+「大きい」=「大きいぞう」
などがそうですね。
これだけでも様子が伝わり格段に情報量が増えます。
動詞句
物と動作を表す動詞がくっついた表現です。
「ママ」+「切る」=「ママ(が)切る」
「リンゴ」+「切る」=「りんご(を)切る」
などがそうですね。また
「パパとって」「お外行く」
のように要求する時の表現もまさに動詞句ですよね!
どうしたら2語文って出てくるの?
ではどうしたら2語文が言えるようになるのでしょう?
そもそもなぜ2語文が出てこないか、という話になってくると思いますが
名詞以外の語彙(知っていることば)がまだ少ない
使い方(繋げ方)がわからない
辺りが考えられます。
いくつか対応策を挙げていきます。
子供が使えていることばの仲間の概念を広げてあげる
ぞうを見て
「おっきー」
と言えるのであれば
「おっきーね!あ、子供のぞうさんは小さいねー」
のようにジェスチャーなどを交えて伝えていってあげると大小の概念理解に繋がります。
そこから”長い”と”短い”、”多い”と”少ない”といった質や量の概念にも発展していきやすいですね!
またりんごを見て
「赤!」
と言えるのであれば
「りんごは赤いね!こっちのバナナは黄色いよー」
と色の概念も広げる事が出来そうですよね!
動詞では一緒に遊んでいる時や絵本を読み聞かせている時が良いチャンスだと思います。
子供がキャラクターを見て
「寝てるー」
と言えたら
「ホントだ寝てるねー。こっちの子はタッタッタッタ走ってるよ!」
実況してことばをマッチさせてあげるといいかもしれません。少し理解ができてきたら
「寝てる子どこにいるー?」
とクイズ形式にしていくと定着が早く進みそうですね!
子供のことばに+αしてみる
これはよく言われていることかもしれませんが、子供の言ったことばに少し付け足して返してあげるのも良い方法です。
子供が犬を見て
「ワンワン」
と言えたら
「茶色いワンワンだね」「ワンワン歩いてるね」
のように外見や動作を付け足して伝えてあげると語彙も広がり使い方の見本にもなるので是非チャレンジして頂きたい方法です。
熱心なお父さんお母さんはあれもこれもと焦りがちですが、まずは子供が興味がある物や分かってきた事から取り組んでみると良いかと思います。
”最近「赤」って言えるようになったし色に興味があるのかなぁ”
ともし感じたのなら、しばらくは色の理解を広げよう!というテーマで取り組んでいくと語彙がスムーズに増えて2語文への道のりもググッと短くなるかもしれません。
ぜひ参考にして頂けたら幸いです!